2020年7月29日水曜日

日本アニメの危機であるか~信長のyobbo~

この夏、日本が誇るTVアニメが大きな危機を迎えています。

自分はTVアニメとその話をするのが大好きで、それを知ってくれている人もいるので、つい昨日も仕事相手の方に「今期アニメだと何がいいですか?」と世間話のテンションで問われたので、つい「ジ、ジ、『ジビエート』がですね、エ、エンディングが大黒摩季で……」など変な勢いで熱弁を振るってしまって結局あまり話は盛り上がらなかったのですが、そんな僕が今強い危機感を覚えています。

▲これがトップクリエイターが集合した「ジビエート」だ!

もちろんアニメの数が多いとか(多様性こそ日本アニメの一番の強みだと思ってるので全然結構)質が低いとか(自分の感受性くらい自分で守れ)海外資本のアニメがーとか(海外作品でもなんでも面白けりゃいいだろ)ではなく、2010年代中盤から連綿と続いてきた伝統……つまり信長アニメの歴史が途切れようとしていることについてです。

先日「水曜日のダウンタウン」で「日本人知名度ランキングTOP100」という企画がありまして、織田信長は堂々の歴代日本人知名度10位。もちろん戦国時代の武将ではトップ、どころか故人という括りでも1位です
(ちなみに9位は北島三郎、11位は小泉純一郎。放送中は2位の黒柳徹子だけ予想できなかった)。

参考:https://televi.tokyo/chimeidoranking2020

それだけ日本人が愛する織田信長だけあり、サブカル分野でもあれこれ料理されて描かれているのはアニメ好きなら御存知の通り。つい先日は以下のようないろんな信長を集めた「信長名鑑」なる本も発売されました。

そしてTVアニメにおいては、自分(と尊敬するアニメ好きである友人、彼の功績大)が調べたところ2013年夏の「義風堂々!!」以降、何らかの形で信長が登場しているのです。


2013年春アニメに信長が登場していたらぜひ教えてください。とても切実。

まず、この表についていくつか補足します。

・信長、あるいは信長をモチーフにしたキャラクター(第六天魔王含む)が登場したら信長アニメとカウント。

・青地部分は2016年春スタートの怪物的信長アニメ「ねこねこ日本史」の信長メイン回があったところ。と言ってもこのアニメ、再放送が多すぎて2期くらいで視聴を止めてしまったのですが、信長メイン回だけをリストアップしている奇特なサイトがあるのです。意図がわからない。

・「バトルスピリッツ烈火魂」→「ねこねこ日本史」の継投がとても美しい。

・2016年夏と2019年冬は「ねこねこ日本史」でも信長メイン回がなく、ついにその伝統が……と思いながら該当クールを観ていたら普通に桶狭間の戦いや本能寺の変の流れでいつものように信長(CV:小林ゆうさん)が喋り始めてセーフ。

・どれもそれぞれに面白かったけど、やっぱり「ノブナガン」「曇天に笑う」「胡蝶綺」辺りは極上だった。2011年夏ながら「戦国乙女」も。

https://www.nicovideo.jp/watch/so22614908
やはり「ノブナガン」1話ラストのよくわからんテンションは何回観ても最高。

・「終わりのセラフ 名古屋決戦編」とかにも出てろよ(自分が見逃してるだけだったらすみません)。

というところでしょうか。そんなこんなで自分の周囲のアニメ好き数人はここ数年「信長アニメは続くのか」などとやきもきしながらTVアニメを楽しんでいるのですが、
(自分もこの記事で書いた。今読み直しても「よりもい」が名作になるだろうなんて当たり前だろうけど、ちゃんと放送前から書けておいてよかった)
話を2020年夏アニメに戻して、今期アニメはマジで信長が出なさそうなのばかりなのです。

http://uzurainfo.han-be.com/20sm.html

頼みの綱の「ねこねこ日本史」は4月に信長メイン回をやったばかりだし、ここはもう「天晴爛漫!」でいきなり「OH! NOBUNAGA! YAKIUCHI!!」とか言い出す日本かぶれの外国人が出てくるとか「ジビエート」(今期一番最高)で信長が近未来にタイムスリップしてくるかしかない!

それもこれもアニメの数がCOVID-19のせいで少ないのが悪い。もっとバンバン作られていて、俺たちの秋田書店の「信長を殺した男~本能寺の変 431年目の真実~」とかがアニメ化されていたらよかったのに……! とか何とか適当なこと思いながらいろんな作品を観ると面白いかもしれないので、夏アニメも観まくりましょう(夏休みの自由研究終わり)。

最近アニメライターとしての仕事が少なくて暇なので、次回は「2010年代だって面白いロボットアニメはいくらでもあるわい」という話でも書きたいです。