相変わらずボチボチとアニメを観ている日々ですが、この10年で「プリティーリズム」「ゴールデンタイム」「LOST SONG」くらいにハマりまくってる夏アニメの「ジビエート」。
“見る抗うつ剤”という評が今のところ自分には一番ぴったり来ているのですが、まーとにかく面白い。どのエピソードどの場面を観てもエガオになってしまうくらいです(これについては10月3日の神回ツアターという自分がやってるイベントで本気で喋ります)。
※以下、第11話「まぼろしの愛」のネタバレ注意
しかしその第11話「まぼろしの愛」で少しショックなことがありました。
この話でヨシナガ博士が「聞けぇ!わしは、この星の者ではない」(CV:池田秀一)と言い出し、自分の報連相の不手際を棚にあげて主人公たちに逆ギレしてラスボス化するのですが、これに対して「超展開wwww」「そうはならんやろwwww」みたいな反応をよく見かけて残念だったのです(以下、残念な反応の例)。
ひろし、「倒すな」くらい言っとけよ
— はるのおと🖖@10/3神回ツアタ~ (@harunoto) 2020年9月23日
いやいや、劇中で描かれたものは事実として真っ直ぐ受け止め、自分をアジャストしてこそ本当のファンだろうと。「うんうん、それもジビエートだね」の精神ですよ。「コードギアス」信者だったころに「100万のキセキ」を必死で擁護してたときの根性はどこに行った(自分へのエール)。
というわけで、これまでの博士(ヒロシ、ではないでようですが調べてもわかりませんでした!)の行動を振り返って「ジビエート」の描きは矛盾していない、博士は一貫してメテオラを救おうとしているし、間違っているのは視聴者の目のほうだ!という話です。
明日の最終話を前に、さすがに楽しみすぎて再度全話見直したコストの減価償却です。本当は千水殿の「ふっ」「うぉぉおおおお」の回数をカウントしたかったけど、途中で忘れてました。
※宗教上の理由で場面写真は使えないので、代わりに大好きで何回も観ている「ジビエート」プロジェクトの動画をイメージ的に挟みます。
・PV(パイロットフィルム)
https://www.facebook.com/watch/?v=346327282961146
このPVに博士は出てこないけど、宇宙が絡む話というのはとっくに示されていたわけです。これだけで「ジビエート」が決して行きあたりばったりではないとわかるじゃないですか。
TV版と宇宙船の形がえらい違うとか、キャラデザが全然違うとか止め絵アクションじゃないとかそういう些細な話はどうでもいいです。
・第1話「神隠し」
博士の行動:千水たちに自己紹介、ジビエとジビエート、ジビエワクチンの説明
この話では何も矛盾しているところはありません。
ジビエとジビエートの説明が10話と丸かぶりですが、それは丁寧に2回も説明しているということだし、そもそも「ワクチンって『病原体から製し、これを人体・動物体に接種して、体内にその病気に対する抗体を生じさせるもの。伝染病の予防に用いる。』ものなのでジビエになったのを直すのに使うって……」とかいうツッコミは、2030年にもなったら言葉の意味くらい変わるということがわかっていません。
・第2話「渦の向こう」
博士の行動:千水の傷をいたわる、戦国組の活躍に驚く
この話で重要なのが「なぜかキャンプ場が停電になって移動することに」なること。これは博士が設備の大して整っていないキャンプから離れて研究所で本格的にワクチン研究に励むために行った可能性が大いにあるでしょう。
結局誰が停電させたか本編で示されないのですけど……。
・第3話「第三の男」
博士の行動:一行をキャンプから遠方に向かわせる、千水にジビエの毒を集めるよう依頼する、ヘリを操縦する、メテオラを銃撃する
まず「一行をキャンプ地から遠方に向かわせる」ですが、これはやはり研究所に向かうためで、「どこかに移動しなければいけない」という一言だけで母上殿の「人が少なくてジビエも少なそうだから長野に行きましょう」という目的地方面に向かう言葉を引き出した話術は匠の技です。
そしてヘリに乗ってのメテオラ戦! まず「ヘリは何度か操縦したことはある」というのは、宇宙船も操縦してるくらいだからヘリくらい楽勝のはず。
また博士の唯一の目的であり救助対象である元カノのメテオラに対して銃撃していたことですが、この時点で博士は目の前のメテオラが目的の対象だと気付いていないんです。「あれはメテオラと呼ばれるジビエということしかわかっていない」と言ってるくらいなので、たぶんメテオラと呼ばれる種族は複数いて、目前の個体が目的のものだとは思わなかった。だから、なぜか作中のほかの銃よりやたら威力の高い銃で撃っても忍者にヘリで激突されてもスルーでも何もおかしくありません。
ちなみに「ワクチン完成まであと少し」とこのエピソードで確か2回言いますが、11話までに7回くらい「もう少しだ」って言います。
・第4話「危険地帯」~第8話「別れの手紙」
博士の行動:キャンピングカーを運転する
面倒になってきたのですっ飛ばしますが、大体新潟に向けて運転してます。これも新潟にある研究所に急ぐためです。ゆきのん(雪之丞のこと)がシャッター前で夜通し戦っているときも車の下にもぐって整備していますが、これも新潟にある研究所に急ぐためです。
また第7話「死への夢道」でのメテオラとの再戦ですが、もちろんこの時点ではこのメテオラが救うべきメテオラと気付いていないので、車でアタックされて川に流されても文句は言いません。
ただここでメテオラが「毒針で刺すことに執着しない」「もしや喋っているのか」などと分析され(なぜか千水たちはそんなこと無視してボコりますが、それは置いておく)、コミュニケーションできる可能性が示されたところで、さすがの博士も「もしかしてあれが目的のメテオラ……?」とうっすらと気付いたのでしょう。
・第9話「燃え尽きるまで」~第10話「新たなる仲間」
博士の行動:新潟まで運転する、カツカレーを食べる
ここが一番解釈が難しいのですが、9話の終わりで博士が地図持って「この先しばらく進むとジビエウィルス対策研究所があるらしい」「通り道だから寄る価値はある」と言って終わるのですが、10話になったらいきなり目的地である新潟の研究所(朱鷺メッセの近く)に着いています。
いや「通り道にあったジビエウィルス対策研究所に寄らなかったの?」と気になるところですが、たぶんOVA9.5話くらいで描かれるだろうからそれを待ちましょう。
ちなみにカツカレーを食べたシーンにスプーンがないことをツッコむ向きもあるようですが、宇宙人なんだからスプーン使わずにカレーくらい食べれるに決まってます。
・第11話「まぼろしの愛」
博士の行動:AVインタビューに出る、「こういう結末もありってことだ」
三度現れたメテオラの足止めを千水殿たちに頼みつつ、自分はワクチン完成を急ぎます。
ここで「先に『メテオラは倒しちゃ駄目』って言っとけよ」と浅はかにツッコむのは簡単ですが、研究室に籠もってる博士に対して千水は「ジビエが現れたようだ」としか言わないんですよ。メテオラとは言わない。これが運命の分岐点で、結果メテオラは千水たちに殺され、今際の際の脳波的な何かで博士に自分の存在を知らせます。
そして驚愕の11話ショックへ……!
「いや昨晩のうちに話しておけよ」という話は、博士は千水たちがメテオラにとどめを刺せるとは思ってなかったのでは。ヘリに追突され、川に落ちて日本海まで流されるうちにメテオラも弱体化したんでしょう。
さすがの博士もそこまで読みきれなかった。“うっかり”は「ジビエート」キャラの習性だから仕方ない。(ex.工場のジビエをアヤメが全部倒した宣言したけど、生き残りがいて母上殿を刺した)
いかがでしたか?
このようにじっくり、しっかり、できるだけ作品に寄り添って考えれば博士の行動は何も矛盾がないのです。もし矛盾しててもスペースノイドだから仕方ない。明日の最終回はいっそアクシズを落とすくらいはやってほしいけど、「ジビエート」ならそんな誰でも考えるようなものではなくもっとすげーものを見せてくれると100%信用できるような作品に出会えて本当に幸せです。「ジビエート」最高!
閑話休題。
「ジビエート」のBD-BOXが出るので買ってください。ここまで面白くて35,000円は安い!
ちゃんと3,000セット以上売れてイベントやってほしい!
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